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赤羽根医院ブログ

夏の行楽シーズン 食中毒を防ぐために

2019.07.21

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7月も半ばをすぎ8月が近づいて来ました。お祭りやキャンプなど色々とイベントの多いシーズンで、楽しい反面で体調を崩す原因ともなりやすいです。
今回は夏に多い食中毒や胃腸炎の予防と対処法のお話です。
食中毒は、ばい菌などで汚染された食事をとることによって起こります。夏は気温も湿気も高いため、ばい菌が繁殖しやすく食中毒はどうしても多くなります。食べ物の種類などによって汚染されやすい菌も変わって来ますし、注意点も少しずつ異なります。今回は特に夏のお出かけなどの時に注意が必要なことについてまとめて見ました。

  1. お祭りの屋台
  2. お祭りには屋台がつきものです。しかし多くの場合、屋台の衛生状態は必ずしも良好とは言えません。通常の場合、屋台についても自治体に営業許可を取る際に、最低限の検査は行われますが、あくまでも最低限です。何より、多くの屋台はお祭りの間だけ店を出し、お祭りが終われば何処かに行ってしまいますので食中毒を出しても営業許可を取り消されたりする事がありませんし、衛生状態を維持する上で重要な水道水や冷蔵庫を確保するのが難しいです。洗いもせずに切った材料を炎天下の中で放置したりしている屋台も時々見かけます。もちろん屋台で食事をしたらお腹を壊すという訳ではありませんが、小さなお子さんや体力の落ちている方などはこういった屋台は避けた方がよいでしょう。もし食べるのであれば地域や商店街のお祭りでその地域の方々が責任を持って運営している屋台で食べるのがオススメです。また、屋台で買ったものはすぐに食べてしまいましょう。

  3. お弁当
  4. お出かけではお弁当を持って行く事も多いでしょう。しかし、夏場は食品がすぐに汚染されてしまうので十分な注意が必要です。
    調理前に入念に手洗いをし、おにぎりはできれば手で握らないようにしましょう。手には黄色ブドウ球菌が付いている場合があります。特に数時間後に食べることを前提としているお弁当などではラップや手袋などを使って握った方が安全です。お弁当自体も出来るだけ高温を避けるように持って行ってください。また、黄色ブドウ球菌の毒素は加熱しても壊れ
    ないので加熱すれば安心という訳でもありません。長時間放置してしまった食材や料理はもったいないですが捨ててしまいましょう。

  5. バーベキュー・野外調理
  6. バーベキューは楽しいですが、十分に火加減が管理できない場合もあります。中までしっかり火を通すべき物については事前にしっかり周知しましょう。
    牛肉については表面にのみ大腸菌がついているため、十分に新鮮であれば表面だけ焼けば大丈夫です。しかし挽き肉の場合には表面の大腸菌が内部に拡散してしまっているため、半生で食べるのは大変危険です。バーベキューではしっかり焼き、もし飲食店で見かけた場合は店員に言ってください。鶏肉・豚肉についてはカンピロバクターやサルモネラ菌がついている場合が多いです。中が赤いものは食べないように注意してください。カンピロバクターによる食中毒は細菌性のものの中では最も多く、注意が必要です。魚介類についてはビブリオ菌がついていることが多いので塩水ではなく真水で洗うようにしましょう。ただし、肉類については流しで洗うと菌が周囲に飛び散り、食中毒の原因となることがあるのであまり洗わない方が良いでしょう。
    また、生で食べるものと加熱して食べるものは必ず別に調理するようにしてください

  7. 水筒
  8. 暑い夏は脱水の予防のためにも飲み物を持ち歩くことはとても大事です。しかしながら暑い時期にはこういった飲み物が食中毒の原因となってしまう事もあります。
    飲み物を持って行く場合は魔法瓶に入れて持っていき、飲む時は口をつけずに飲むようにしましょう。口の中には多数の細菌がおり夏は気温が高いため、ペットボトルや保温効果がない水筒で、一度口をつけたものを常温で放置するとお茶であっても雑菌が繁殖します。特に麦茶や牛乳入りの紅茶、コーヒーなどは注意が必要です。

  9. 川の水や湧き水
  10. 山の川の水や湧き水は一見綺麗には見えますが、汚染されている危険性があります。川の上流に牧場があったりして家畜の糞尿が流れ込むこともありますし、温泉地などでは有毒物質が入っている場合もあります。いわゆる名水などと言われるものについては水質調査が行われている場合もありますが、そう言ったものでも安全とは限りません。環境省が制定した「日本の名水」であっても大腸菌やカンピロバクターによる食中毒を起こした事例がいくつかあります。また、湧き水や井戸水についてはピロリ菌がいる場合もあり、子供の頃に飲むと長期的な感染の原因となる場合もあります。いずれも自己責任で飲む場合でも沸かして飲んでください。

  • もしも食中毒になってしまったら

食中毒の一般的な症状は、下痢、腹痛、嘔吐、発熱などで、食中毒特有の症状というものはありません。そのため風邪などに間違われることもありますが、原因となりそうなものを食べていたり、周りで同じ症状の人が出ている場合は食中毒が疑われます。食中毒かなと思ったら、脱水症状を起こさないように水分補給をすること、吐き気や嘔吐がある場合は吐きやすいように横向きに寝かせること、状態がひどいときには無理に食事をせず胃腸を休ませることが大事です。水分とともに塩分が失われやすいので水だけでなく、経口補水液なども取ってください。十分な水分を取っていれば食事については無理に取らなくても大丈夫です。食べる場合は脂肪分の多い食事は避けるようにしてください。また、下痢止めとして売っている薬は細菌や毒素を体の外に出そうとする体の働きを止めてしまう事があるので逆効果です。
何れにせよ早めに医療機関を受診するのが重要です。特に熱が高い、血便が出る、吐き気や腹痛、下痢がひどい場合などは津國受診してください。赤羽根医院でも食中毒や胃腸炎の方は多数来院されており、脱水がある場合などは点滴をしたりしています。体調に異変を感じた場合は早めにご相談ください。

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